
目次
第9回ジ・ウクレレコンテスト結果
大賞
r!kuyaさん「Sea of the Sunset」
テクニック賞
YAMATOさん「Ode To A Frozen Boot」
パフォーマンス賞
RenaMayu「恋」 (星野源)
審査員特別賞
かどのやすひろさん「mo-co」
審査員特別賞
Keiraさん「Ku’u-Papale-Lauhala」
ハワイであいま賞
Doki☆Doki Rockin’ Band 「 I can’t Get No Satisfaction」
タイへ来いよ♪賞
r!kuyaさん
REBEE賞
まひろさん「Don’t forget」
SMILE賞 (初)
makoさん「Stardust」
受賞者の中で、10代が6組もいることはビッグニュースなのではないでしょうか!!!高校生プレーヤーが優勝することも史上初となりました。当日の詳しい様子などはジ・ウクレレコンテスト公式サイトから後日発表される予定とのこと。是非皆さんブックマークなどをしてチェックしてくださいね!!
Ukulele Liberty 編集部所感

ジ・ウクレレコンテスト第9回大会が行われた全電通ホール。
コンテストと言うより、ウクレレのフェスを見に来ていると言ってもおかしくはないぐらい、出場者の魅力が際立っていました。タイムテーブルも前後のプレーヤーの音圧やジャンルが配慮されていて、長丁場でも飽きの来ない進行だったのでは無いでしょうか。
通常、コンテストというものはどうしても空気が堅くなりがちですが、総合司会のデイジーどぶゆきさんとelliさんのコミカルな掛け合いが見事に会場を和ませていました。出場者やゲストの演奏に合わせて手拍子が起こったり、豪華景品があたる抽選会でお客さんが前に出てくる機会もあったりと、厳正な雰囲気と和やかさが混在するイベントでした!
出場者の演奏面で編集部が強く感じたのは、数年前まではJake Shimabukuroさん(以下Jakeさん)に憧れたプレーヤーが非常に多かったのが、今はそれが多様化してきているということ。その中でも特に、若手トッププレーヤーの名渡山遼さんを彷彿とさせるプレイスタイルが多く見受けられたのが印象的でした。
Jakeさんが世界的にブレイクしたきっかけは、2006年にYouTubeへ投稿された”While My Guitar Gently Weeps”の動画。当時Jakeさんは29~30歳。名渡山遼さんを始め、現在最前線を走っている国内若手プレーヤーたちは当時14~15歳。彼らはもちろん、多くの若手プレーヤーがJakeさんの影響を大きく受けたことは間違いないでしょう。
そして、国内外問わず多くの方にインスピレーションを与えている名渡山遼さんは現在24歳。今大会の受賞者の多くが10代。中には10代前半もいます。この事実が何を意味するのかは、書かなくてもみなさんおわかりになるのではないでしょうか。笑
ウクレレシーンのレベルが全体的に上がっていること、次世代層が低年齢化してきていること、各プレーヤーが独自色を打ち出す意識が高まっていること。これらを強く実感できたと言う点で、まさに「時代が動いた」コンテストだったと感じられました。
数年後、「第9回大会の出場者って、今考えたらあり得ないぐらい豪華だった」と言う日はもちろん、ウクレレが音楽業界の中でも強い影響力を持つ日が来ることでしょう。
次回開催は2019年。ウクレレの次の100年へ。

出場者はこの光景を見て、演奏をしていたんですね。これだけで震えます。
次回の「ジ・ウクレレコンテスト」第10回大会は2019年。記念すべき10回目の大会とのことで、コンテンツも大幅にパワーアップするそうです!!歴代の受賞者のパフォーマンスも見れるかも?!
そしてなんと、この年は老舗ウクレレカンパニーのキワヤ商会さんが100周年を迎え、世界最大のウクレレ野外イベント「ウクレレピクニック」が20周年を迎えます。様々な面でウクレレシーンの節目となる2019年。次世代のプレーヤーが多くでてきているのも、偶然ではなく、必然なのかもしれません。
2021年の大会はリニューアルすると発表もあったように、この数年間はウクレレの次の100年をみんなで考える良いきっかけになりそうですね!
編集後記
年齢層やプレイスタイルなど、様々な形のウクレレが披露された第9回ジ・ウクレレコンテスト。時代が動いた瞬間を目の当たりにし、身が引き締まる思いです。
最後にはなりますが、第4回大会で出場し(当時14歳)、今大会でゲスト出演したninja beatsのSHINさんから出場者の皆様へのコメントを頂きました。彼は当メディアを立ち上げた代表でもあります。SHINさんからのコメントを掲載させていただき、当レポートを終わらせていただきます。
コンテスト出場者の皆さん、お疲れさまでした!!
お話したい方も多かったのですが、、全員にご挨拶できず申し訳ございません。音楽は勝ち負けではないし、正解が無いのも百も承知ですが、コンテストという形式をとっている以上「勝負」についてコメントさせていただきます。自分は実力不足が原因でジ・ウクレレコンテストでは受賞できませんでしたが苦笑、インディーズバンドの世界大会では優勝することができました。
両方の経験から話すと、結果を出した人と手ぶらで帰った人では周りの評価や今後の機会などで雲泥の差が出ます。結果を残すことで得られるメリットは計り知れません。今回大賞を受賞したr!kuyaさんは今後の活動において大きなアドバンテージを手にしたはずですし、彼がそれだけ努力を積み重ねてきた結果だと思います。もちろん、テクニック賞や特別賞などを受賞した皆さんもそうです。彼らはきっと益々活躍していくことでしょう!!日本のみならず、世界中でウクレレを奏でてくれるはずです。
僕は10年前、賞は何も貰えなかったので、手ぶらで帰りました。泣くほど悔しかったですし、実際帰りの飛行機で泣きました(当時はサイパン島からの出場でした)。環境のせいにしたり、審査員を恨んだり、ウクレレを少し休憩したり、現実から逃げようともしました。再起をかけて挑んだ2年後の第5回大会では、音源審査で予選落ちまでしました。ただ、受賞できなかったからこそ得られたものもあります。
嫌みな意味は一切なく、今思えば当時は勝てなくてよかったです。こんなこと言える立場ではありませんが、審査員の皆様にも本当に感謝してます。あの時手ぶらで帰ったからこそ、自分のウクレレをゼロベースで振り返えることができて、悔しさをバネに新しいスタイルを見つけることができました。当時の悔しい想いが無ければ、インディーズバンドの世界大会で優勝することも無かったでしょうし、10年経って改めて「ジ・ウクレレコンテスト」でゲスト出演することなんて無かったと思います。
手ぶらで帰った方は、チャンスを未来に向けて投資しているのです。投資のリターン(結果)が出るのは1年先かもしれませんし、5年先かもしれませんし、10年先かもしれません。それは誰にもわかりません。苦い挫折を味わい、それを乗り越えた人は必ず大きく成長します。そのことを忘れずに、またウクレレ漬けな日々を過ごしてもらえれば嬉しいです!
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– SHIN ( ninja beats / Ukulele Liberty代表 )
Ukulele Liberty 編集部
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