#ミレニアル世代 とは
バブルが弾けた後の「失われた20年」の間に育ち、2000年代以降に成人した年齢層。彼らは「ミレニアル世代」と呼ばれる。別名「ジェネレーションY」とも言われる彼らは、物心ついた時からデジタル機器に囲まれ、インターネットで世界と繋がり、急速なグローバル化により多様な価値観を目の当たりにして育った。
米国ではこの「ミレニアル世代」が全人口で一番大きい割合を占めることから、マーケティングや社会学の研究対象として多くの調査が行われている。対照的に日本では、少子高齢化の影響でそもそもの母数が少ないため、どちらかと言えば軽視されがちである。とは言うものの、彼らは人類史上初めて幼少期からインターネットに触れてきた世代であることから、ビジネスや政治の分野などをはじめ、注目は大きい。
ごく自然にスマートフォンやソーシャルメディアを操り、国境を超えたグローバルな交流を当たり前で身近なことだと受け止めている、いわゆる“デジタルネイティブ”です。このことは、ミレニアル世代の行動スタイルに特に強い影響を及ぼしており、彼らを非常に特徴的でユニークな世代にしています。
引用:BroadSoft:今注目を集める「ミレニアル世代」とは? 存在感を増すデジタルネイティブたち
また、デロイト トーマツ コンサルティングが発表した「2017年 デロイト ミレニアル年次調査 日本版」によると、日本のミレニアル世代は企業への帰属意識が低く、ワークライフバランスや自由を重視する傾向があるそうだ。また悲観的な物の見方が強く、自国の政治的/経済的な改善に対してあまり期待をしていないこともわかる。

当メディアの代表SHINも、ミレニアル世代に分類される。「ウクレレをもっと自由に」というコンセプトのもと「Ukulele Liberty」立ち上げたことも、ミレニアル世代特有の自由に対する憧れが現れているのかもしれない。
ウクレレを手にする若者達
生まれてから一度も経済が右肩上がりに良くなる時代を経験してない日本のミレニアル世代。世界で類を見ない超高齢社会や、AIやロボットによる業務が自動化される社会も秒読み段階だ。これから社会の中心を担っていく彼らが、将来に大して漠然とした不安を抱え、悲観思考を強めるのは、ある意味当然とも言える。
そんな日本のミレニアル世代の間で、ウクレレが密かなブームとなってきている。サークルが立ち上がったり、若年層向けのスクールが開講されたり、SNSでカバー動画をあげる方も年々増えてきた。まだ表面化はしていないが、じわじわと(しかし確実に)人口は増えてきているのではないだろうか。
「失われた20年」に育った彼らが、生活に非日常や癒しを求め、楽観的イメージのウクレレを手にすることは、自然な流れなのかもしれない。癒し効果が抜群にある音色も大きな要因だろう。
それだけではない。持ち運びが効き、音量もさほど大きく無いことから、場所を問わずどこでも弾ける。自由な生き方を求める傾向が強い彼らにはうってつけだ。旅にウクレレを持っていき、バックパッカーをする若者も多い。インスタグラムにその様子を投稿し、体験を仲間とシェアをするのは、言うまでもない。
ミレニアル世代のウクレレ論
本連載では、ウクレレを弾くミレニアル世代がどのように楽器と出会い、向き合い、音楽を楽しんでいるのか、インタビュー形式で彼らの価値観を探っていく。全6回の連載で、ミレニアル世代なりのウクレレの楽しみ方を伝えていきたい。
最後に、一点。ここまで、俯瞰的な口調で記事を書いてきたが、かくいう自分もウクレレを楽しむ「ミレニアル世代」だ。僕らは、世間が言う「失われた20年」に育った。確かに、先ほどのレポートが示しているように、悲観的な考えをすることも多いかもしれない。
それでも、今の僕は幸せだ。大切な仲間とウクレレを弾いていければ、それで十分なのだ。僕らは、何も失っていない。
Ukulele Liberty 編集部
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