【ミレニアル世代のウクレレ論 Vol.2】不確かな将来を見据えて:Lena

ミレニアル世代のウクレレ論」連載第2回目は、この夏Ukulele Libertyが運営するスクールの1期生としてウクレレデビューした、社会人2年目のLenaさんにインタビューを行った。

他世代と比べ企業への帰属意識が低くワークライフバランスを重視する傾向の強いミレニアル世代に、ウクレレがどのように響くのか。Lenaさんのケースを通じて探っていきたい。

8回しかない夏を楽しむために

—まずは自己紹介と、ウクレレを習い始めようと思ったきっかけを教えてください!

社会人2年目のLenaです。プロ野球が好きで、基本的に暇があれば野球を見て過ごしています!

大学時代に沖縄に滞在したことがありまして、、その影響で夏と海が大好きなのですが、ウクレレにチャレンジしようと思ったきっかけも夏と海ですね。社会人になってから夏を楽しめる機会は土日の8回くらいしかないから寂しくて…。沖縄にいたときから、三線(さんしん)のような海の近くで弾く楽器への憧れもあったので、もしウクレレを弾けるようになったら、限られた夏をより楽しめるのかなって思いました。

一方で、夏だけじゃなくて、冬にできることをはじめたいなっていう思いもあったと思います。今は野球のシーズンなので暇になったら野球を見ればいいのですが、10月になったらシーズンが終わるので暇つぶしが何も無くなってしまうんです。だから、野球がなくなった時にできることを、夏の間にはじめたいなと思っていました。

ーこの夏、実際にウクレレを始めてみてどうでしたか?

参加者には講師のSHINさんのことを元々知っている人が多かったから、最初は私一人全然違う状況でした。参加者の中に知り合いは誰もいなかったんです。でもスクールの雰囲気がかっちりしていなくて溶け込みやすかったです。レッスンが始まる時間も、プログラムも大学のサークルのようで。ある程度この時間というのは決まっているけど、必ずこの時間に来なければいけないという訳ではないし、練習も「この内容やるからここまで必ずやってきてください」っていうのではなかったから、ついていけないなって思うことがなかったです。

それに、みんなで曲を弾く時には、自分が分からないところや躓いてしまうところを補完し合えて、上手い具合に曲になるんです。みんなで弾くとそういうことができるのがいいですよね。

—おっしゃる通り、みんなで弾くからこその感動もありますよね。他にスクールに参加して良かったなと思うことはありましたか?

特に良かったなと思うのは、同世代の同性の知り合いがたくさんできたことですね!私の普段の生活だと、会社ではひと周り以上年上の男性が多くて。野球観戦も周りは父親と同じぐらいの年齢の方が多いし・・・(笑)

レッスン中のLenaさん。

もし野球関係で同年代の友達が増えたとしても、シーズンが終わったら自然と解散してしまうので(笑)。だから今回、ウクレレを通じて同世代の同性の知り合いが新しくできることがとても嬉しかったです。

自分のペースで自分の好きな曲を弾きたい

—そうなんですね。社会人の習い事だと、一般的には生活に余裕がある年配の方が多くなるかと思うので、同世代の知り合いがたくさんできるというのはUkulele Libertyのスクールならではの特徴でしょうか。でも
ーお仕事をしながら、また日課の野球観戦もしながら、ウクレレの練習をするのは大変ではなかったですか?

ウクレレの練習は、うーん、正直そんなにできていなかったかもしれません。。。すごく集中して弾く時もあったけど、いつもは寝る前とか朝起きた時にちょこっと弾いていました。先ほどもお話ししたようにレッスンでは「必ずここまで弾いてきてください」というのはなかったですし、スクールの案内に「毎日ちょっとでもウクレレ触ればいい」と書いてあったこともありがたかったです。でも何より、ウクレレってコードをいくつか弾くだけでも十分満足できるんです!昔ピアノを習っていたときには、和音をちゃんちゃんって鳴らだけでは満足できなかったのに、ウクレレだとそれだけでやった気になるんです(笑)。だから毎日ちょっとずつ弾いていて、毎日ちょっとずつ満足していました。

あと、野球を観ながらでも、思わずウクレレを手に持つこともありますよ。特に準備することもなく弾けるので。贔屓のチームが負けてるときなんかは特に、野球観戦の合間にウクレレの音で癒されていました

—なるほど。ちょっとした時間に弾いて満足することができるウクレレは、忙しい社会人にも向いている楽器なのかもしれませんね。スクールへ参加する前と後とでウクレレへの印象は何か変わりましたか?

実は始める前には、ウクレレはフラダンスで使うようなハワイアンの曲を弾く楽器なんだろうなという漠然としたイメージで、あまりよくわかっていない状況でした。失礼かもしれないけど、音もただ和音をぽろろんっと弾くイメージで。でもスクールで配られた楽譜が「チェリー」とか「涙そうそう」だったり、グループLINEで送ってもらったウクレレ奏者の動画を見た時に(DAICHIさんの眠れない夜に聞くシリーズなど)、ウクレレでハワイアン以外の曲も弾けるし、ウクレレの音が意外とどんな曲にも合うってことを知って驚きました。そして自分もウクレレを弾けるようになったら、色々と自分の好きな曲を弾くことができるのかなって思って嬉しくなったんです。

講師の方に野球の応援歌も弾けるよって言われて(笑)。自分でも探してみたら、実際に応援曲やチームテーマをウクレレで弾いてみましたっていう動画がYouTubeに上がっていて、それが妙に良くて。ウクレレって本当になんでもできるんだなって思いました。だって、野球の応援歌ができて、できないことはないですよね(笑)!!将来、野球ファンのためのウクレレレッスンとかやってみたいと思いました。

不確かな将来を見据えて。

―将来ウクレレを教えてみたいとも考えているのですね!

そうですね、今すぐではなく、20年後とかでいいのですが。ウクレレで曲を弾いて教えられるぐらい上手になりたいですね。ある意味保険意識が強いかもしれません。たとえば女性は子供ができたり、パートナーの転勤に帯同したり、まだまだ自分の仕事を辞めざるを得ないことって多いですよね。そしたらそこで自分のキャリアもぷつんと切れてしまうので、それが怖くて手に職をつけたいという願望が強い気がします。実はウクレレだけでなくて、刺繍やマッサージ、アロマというようなことにも少しずつ手を出し、楽しみながらいつか使えるようなことを増やしています。

これに限らず、変化が多い今の社会では何が起きるかわかりませんよね。だから、ウクレレも含めてちょっとずつ自分ができることの保険を貯めています。

—ウクレレが「保険」という考え方、とても興味深いです。たしかにウクレレは、今初めて20年後にも弾いていられる楽器ですよね。これからウクレレを始めたいなと思っている読者の方々に何か伝えたいことはありますか?

一番驚いたことはウクレレの値段の安さですね!(笑)私のこのウクレレは、実は3000円ぐらいなのです。昔習ってみたいと思っていた三線は2万円か3万円だったので、ウクレレも安くて1万5千円くらいかなと思っていたのですが、スクールに問い合わせてみたときに予想よりはるかに安いウクレレがいっぱいあることを知って驚きました。しかもネット通販で即日届きましたし!(笑)

確かに、音程の甘さとか作りの荒さは気になる方もいるはずですし、賛否両論あると思います。ですが、実際に安いウクレレも使ってみると、小さくて持ち運びやすいし、カジュアルにウクレレを楽しむことができます。先週末にスクールのレクリエーションで、波際の浮き輪の上にウクレレを置いて写真を撮ったのですが・・・10万円近くするウクレレだったらもちろんそんなことできなかったかもしれません!(笑)

あと、値段が安くても、使っているうちにすごく愛着が湧いてくるんです。例えば自分で弾くときにも、自分なりにも音を上手くならせたなって嬉しく思うことがあるのですが、私より上手い方が私のウクレレを弾いたら普段と全然違う綺麗な音が鳴って・・・。そのときには、我が子の成長を見るような気持ちでしたよ(笑)。そんな音を出せるんだ!って。

編集後記

インタビューに終始笑顔で答えてくれたLenaさんからは、アフターファイブや週末を充実させようとする姿勢が強く感じられ、ワークライフバランスを重視するミレニアル世代の姿が垣間見られた。またスクールの「かっちりとしていない」自由な雰囲気を評価していることや、会社に縛られない自由な生き方を模索する姿もミレニアル世代を反映しているのではないだろうか。

バブル崩壊後に生まれ、大規模な震災や世界で勃発するテロ事件を目にしてきたミレニアル世代は、企業への帰属意識は低く、将来に対して悲観的であるという面が強調されることも多い。しかし別の見方をすれば、より現実的に社会を見つめているからこそ、今を最大限楽しみ、また不確かな将来に向けて常に別の道を模索しているとも言えるであろう。Lenaさんの言葉を借りれば、ウクレレはそんなミレニアル世代が将来に向けて楽しみながら積み上げられる、ひとつの「保険」になることができるのかもしれない。

20年後にLenaさんがウクレレの講師になり、野球ファンの間にもウクレレを広めてくれることを編集部一同楽しみにしている。

Lenaさん、ご協力ありがとうございました!

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Ukulele Liberty 編集部

「ウクレレをもっと自由に」をコンセプトに、当メディアにて記事を企画・執筆・編集をしております。1人でも多くの方にウクレレに興味をもってもらえるよう、日々奮闘中。

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